2008年3月アーカイブ

 これまでの研究で、生まれてからの数年間における栄養状態と身長や学業成績に関連があることが明らかになっています。そこで、このたびJohn Hoddinott氏らは生まれてからの数年間における栄養状態と、成人してからの給料に関係があるかを調べました。

 

 1969-77年にかけて、グアテマラの似たような生活環境にある4村のうち、2村の人たちには栄養価の高い飲み物を毎日与え、残りの2村には栄養価がそれほど高くないものが与えられた。2グループを追跡調査したところ、0-2歳時に栄養価の高いものを与えられた郡は大人になってからの時給が、もう一方のグループよりも46%高かったことが明らかとなった。時給の高いグループに属した男性のうち多くが、スタミナの必要な力仕事に従事していた。以上より、幼児に栄養のある食事を与えることに人道的だけでなく経済的な影響もあることが示唆された。

 

参考文献

 Hoddinott J et al., “Effect of a nutrition intervention during early childhood on economic productivity in Guatemalan adults.” Lancet 2008;371(9610):411-6.

 

 やはり生後2年間という期間にきちんと栄養を取らせることは、その後の成長に多大な影響を与えるようです。

 今回の検討はあくまで栄養状態が芳しくない方々を対象に行ったものです。日本の、低栄養状態とは考えられない子供に高カロリージュースを飲ませても好影響があるかは不明です。

 バスが来ない時、あせって目的地までいくべきか、のんびり待っていた方がよいのか、どちらでしょう?こんな問題を数学的に検討した人がいます。

 

 Justinらは、バスが遅れた場合、「待つ」と「歩く」のどちらが最善策かを計算する数式を導き出した。数式には、バス経路に含まれるバス停の数、バス経路の距離、バスの速度、歩行速度、最初のバス停に特定の時間にバスが到着する確率などの変数が含まれた。 計算の結果、「最初のバス停で待つのが良い」との結論が得られた。歩いた場合、次のバス停に着く前にバスに追い越される可能性が比較的高くなった。

 

 参考文献

Justin Gejune Chen et al Walk versus Wait: The Lazy Mathematician Wins 2640 of New Scientist magazine, 23 January 2008, page 18

 

当然この計算式では歩行者がショートカットできる近道を知らないという仮定で行っており、また渋滞や歩行者の疲労などは計算にはいっていません。見ず知らずの地でバスか歩きかを迷って、不安になったり、いらいらした場合にこの記事を思い出してください。

 迷ったときにはあせらず待ってたほうがいい、だなんてちょっと哲学的な命題ですね。

 電子メールというコミュニケーション手段が発展し、以前よりも情報交換が簡便となったと思っていたのもつかの間、もう電子メールは時代遅れになりつつあるんだそうです。

  

 Future of Web Apps(FOWA)カンファレンスで電子メールに関する議論が。行なわれた。出席者からは、(メールは)もはや時代遅れで、後進的で、誰もが嫌っている、という厳しい意見が相次いだ。

 Technoratiの元社員で現在はGoogleのエンジニアであるKevin Marks氏は、GoogleのOpenSocialプロジェクトとSocial Graph APIについての説明の中で、電子メールは「場違いの古いアイデアだ」と語った。

 Marks氏は、「電子メールは、一部のユーザーの間ではすでに過去の物となっている。より若い世代のユーザーは、電子メールなど使わない」とし、若いウェブユーザーは、電子メールを捨て、Facebookの内部メッセージングサービスや携帯電話のテキストメッセージに乗り換え始めていると指摘した。「彼らは電子メールについて、受信トレイを埋め尽くす煩わしいスパムに日々悩まされるというイメージを持っている(中略)彼らは、電子メールはあくまで大学や銀行への通信手段と考えている」(Marks氏)さらにMarks氏は、OpenIDのような技術により、最近のオンラインIDは、メールアドレスだけでなく、URLやソーシャルネットワーキングプロフィールなど、他のさまざまな物によって定義付けられるという考え方が広がっていると指摘した。 

 電子メールの煩わしさについて語ったのはMarks氏だけではない。WordPressの創設者であるMatt Mullenweg氏も同日、膨大な量のスパムに閉口するウェブユーザーたちがメール以外の通信手段を模索しているのではないかと指摘した。

 

参考

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080303-00000010-cnet-sci

3月3日19時40分配信 CNET Japan

 

 ネット社会の発展についていくのも一苦労です。テクノストレスに悩まされる方も徐々に低年齢化しそうな予感がします。

 気分がうつうつとしているときは、仕事の能率も下がりますし、時には「会社にいきたくないなぁ」と思い欠勤してしまうこともあるかと思います。
しかし経営側からすると、職場のメンタルへルスに金をかけた場合の費用対効果が気になるところです。うつ病の治療は強化すべきなのでしょうか?

 うつ病患者を通常治療施設と強化治療施設で治療する二群にわけ、強化治療施設の医師とケアマネージャーにはトレーニングが実施されてケアマネージャーによる、うつ病の治療や症状に関する患者指導が強化された。2年間追跡したところ、うつ病の治療を強化することにより、2年間で欠勤の28.4%(12.3日)の減少がみられ、また8.2%の生産性の改善がみられた。

参考文献
Rost K. et al., Med Care. 42(12):1202-1210, 2004

 勤労者のうつ病の治療を強化した場合に必要な企業の追加コストと、うつ病改善による欠勤の減少・生産性の向上によって得られる利益を、1,000人の社員のうち5%がうつ病で受診すると仮定し算出し、費用対効果を検証したところ企業の利益は、うつ病治療強化に必要なコストを上回ったという。

参考文献
Lo Sasso AT. et al., Med Care. 44(4):352-358. 2006

 気分的に参ってしまった雇用者が早めに治療にかかれるようにしたほうが、企業にとっても有用なようですね。

 最近、「二度寝しないと気がすまないのだけど、それだったらいっそおきる時間を遅くしたほうがいいのではないか?」というジレンマに陥っています。
二度寝をどうしてやめられないのか、を特集した雑誌がありました。

「二度寝の際は眠りが浅くなるため、外部からの刺激がマイルドに感じられるのが原因でしょう。起きている時でも、日なたでまどろんでいるような状態って気持ちいいですよね。あれと同じで、半覚醒の状態では光や物音、布団の触感などが、ほんわかとした信号としてキャッチされるという説が有力です」
「短時間の浅い睡眠なので、疲労回復の効果としては弱いです。二度寝に割かれる分、総体的に深い睡眠の割合は減るわけですし、だらだらと寝床にいるのは時間の無駄ともいえますね。だったらパッと起きて、そのぶん昼寝の時間を設けるなどした方が効率的でしょう」
「結局のところ、“もっと寝ていたい”という欲望が強いから二度寝をしてしまうわけです。だから睡眠よりも魅力的な、満足度の高い楽しい行動を起床後に組み込んでおくといいかもしれませんね」」(オールアバウト「睡眠・健快眠」ガイドの坪田聡さん)

参考文献
http://r25.jp/web/link_review/20007000/1122008022207.html?vos=nr25yn0000001
R25 LxR ライフ 「あと10分だけ…」がたまらない!なぜ“二度寝”はあんなに気持ちいいのか?

と話していたそうです。
結局のところ、早寝して朝すっきりと目覚めるしか二度寝の誘惑から脱する方法はないみたいですね。

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