うつ病の最近のブログ記事
「うつ」になると毎日がじめっとした気分になってしまうとはいえ、晴れない雨はあるのでしょうか? 快晴になるまでにはある程度の時間が必要ですが、洗濯物を干すぐらいの晴れ間もないかというと、そうではありません。長雨の最中でもときどきお日様が雲の隙間から顔を出すことがあるように、落ち込んだ気分もずっと同じ状態で続くというわけではありません。これを気分の日内変動といいます。ストレスが原因でおこっている「うつ」では夕方から悪くなるタイプが多いようです。逆に朝から午前中にかけて悪く、夕方から夜にかけて軽快するタイプは、いわゆる「うつ病」といわれる病気に多く見られます。このタイプは一度よくなってもぶり返す(再発)ことが多かったり、いつまでもぐずぐずと治らなくて慢性化することがあるので注意しましょう。
日内変動ではありませんが「うつ」になる周期性には他にもこのようなものがあります。
・ほとんど毎日のように気分がブルー。あれこれもう何年かずっと「うつ」。
・冬など、ある決まった時期になると「うつ」になる。
・1ヶ月や半年毎など、ある決まった周期ごとに「うつ」になる。
・女性の場合生理前になると「うつ」になる。
食べたい気持ち(食欲)は、体や心の状態によってずいぶん変わります。特に精神的には、不安や、悩み事、ゆううつ、苛々などがある時には食欲不振におちいることがあります。恋の悩みで食事がのどを通らないといった経験は誰しもあるでしょう。
脳の中には満腹中枢と摂食中枢という場所があります。ここは胃から信号を受けて「今足りないから食事しろ」とか「今多いから食事やめろ」とか指令を出し、食事の量をコントロールする司令塔です。しかし同時にこの司令塔は脳の感情をコントロールする場所ともつながっているので、気持ちに応じて食欲の程度を変えてしまうのです。ですから、身体にしてみればお腹が空いているのに、気持ちの方は少しも食べたくない、ということはざらにあることです。
女性の場合、無理なダイエットをすると、自然と食欲がなくなってきて、食べなくてもいい気分になることがあります。しかしこれは拒食症の兆しである場合もあり、危険で注意が必要です。
また、ゆううつな状態が続くと食欲がなくなり、体重が落ちてしまいます。本人は自分の食べる量が以前より減っていることにも気づかず、服がダブダブになったり、体重計に乗って三キロなり四キロなり減っているのを見て初めて気づく場合があります。これはゆううつな状態が続いていることを示す体の危険信号です。またゆううつな時、人によっては、苛々してやけ喰いしたり食欲がかえって増進する場合もあります。特に体が悪くないのに食欲が普段と違ったり、体重の変化が激しいときには、こころの状態をチェックしましょう。
気分が落ち込んでくるとどんよりとして自分からゆううつな状態を実感する人もいますが、そんな気分の症状よりむしろ体の不調、たとえば頭痛、めまい、肩こり、胃部不快などの症状が主の「うつ」状態の人もいます。特に「うつ病」では90%近くの方が頭痛を併発するとも言われています。これらの症状は、本当はこころの不調で自律神経の機能が不安定になっているという信号です。からだに問題が起こっているわけではないので、内科を受診して検査をしても異常が見つからず、原因不明といわれて一層悩み、病院をハシゴしたあげく、結果的に症状が長引いてしまったり悪化することも多いようです。
内科で薬を処方されても症状を取り除けず、以下のような特徴がある方は、「こころが疲れているのかも」と考え、こころを癒す手段を講じる必要があるかもしれません。
・もともと性格が几帳面、緊張しやすく神経質。
・朝方から午後〜夕方にかけて症状が出やすい。
・頭痛の部位は全体、もしくは後頭部が多い。
・最近不眠がち。
・食欲がない。
人間、何かしら体を使うと疲れます。しかし、気分の沈みこみから生じる疲れというものがあるのも事実です。散歩している自分をイメージしてみてください。同じ歩くにしても誰かと楽しくおしゃべりしながら歩く場合と、独りで黙々と歩く場合では同じ距離でも疲れ方が違うでしょう。歩く距離が同じならば筋肉の運動量は同じです。しかし疲労感がそれぞれ違う理由は、頭で感じている疲労感には多分に心理的な要素が含まれているからです。
つまり、疲労の理由には体ではなく心に理由がある可能性があるということです。
心理的な疲労感を払拭するにはどうすればよろしいでしょうか?好きなものを食べたり好きな運動をする、あるいはほかの人に悩みを聞いてもらうなど、方法は人それぞれあるでしょう。ここで私達のおすすめする方法は、「睡眠」です。意外でしょうが、体の疲れだけではなく心理的な疲れもこれで取れることができる場合が多いのです。
何かをする時、またはその前に不安感に襲われることは誰にでもあります。例えば試験の直前の不安、受け終わった後の「うまくできたんだろうか」といった不安は正常なことですし、有用でもあります。というのも、不安がおこるからこそ、「直前の猛勉強」や「間違えたところの復習」といった行動がおこるわけであり、これらの行動によって試験の成功や間違いの克服などの望ましい結果が期待できるからです。
ほとんどの不安は、思い描く未来と現実が異なる可能性がある時に生じます。先の例でも「終わったテストが心配」なのは、「100点」という希望が「60 点」という現実により否定される可能性があるからです。ということは「50点でいいや」と思っていれば不安は生じずにすむはずです。
こういった正常な不安を全て取り去ることはできませんが、未来予想図を少し変えるだけで、だいぶ楽に生活することができるでしょう。
しかし、思い当たる理由がないのに突然強い不安が起きることがあります。動悸が激しくて口から心臓が飛び出してきそうに感じる、息が苦しくて目の前が真っ暗になる、めまいがして立っていられない、などなどの症状が何の前触れもなく出現し、このままでは死んでしまうのではという恐怖に襲われる状態を「パニック」と呼びます。パニックは前述の「正常な不安」とは質も量も異なる、いわば「病的な」不安です。幸いパニックに対しては効果のある治療法が存在していますので、こういう症状のある人は早期に医師に相談して下さい。
脳には睡眠を司る睡眠中枢、起きている状態を保つ覚醒中枢があり、これらが相互に働き、寝たり起きたりが日々繰り返されます。しかしストレスや悩みなどで頭が休まらない状態では、二つのバランスが崩れ覚醒中枢が睡眠中枢より強く興奮し、睡眠に障害をきたすようになります。
睡眠障害には寝つくのに時間がかかるタイプ、途中何度か起きてしまうタイプ、朝早くに目が覚めてしまうタイプ、いくら寝ても寝た気がせず寝すぎてしまうタイプなどがあり、またそれらの複合型もあります。
睡眠中枢のバランスが崩れたときにはどうしたらいいでしょう? 寝られないときに羊を数える、というのもそれほど非科学的なことではありません。柵を越していく羊を思い描いていると、だんだんリラックスしてきませんか? 睡眠中枢より覚醒中枢が強く興奮することで睡眠がとりにくくなっているわけですから、リラックスできる環境を作って覚醒中枢の興奮を抑えることで早く寝付くことができるわけです。その他暖かい飲み物を飲む、軽く体のストレッチをして緊張をほぐす、α波ミュージックを聴くなどのリラックス方法もいいでしょう。
とはいえ睡眠障害の原因は精神的なものだけではなく、最近よく名前を聞くようになってきた、「睡眠時無呼吸症候群」などのからだの病気によることもあります。長く症状が続く時には専門家に相談してみてください。
1. 気分はいつもゆううつ
「うつ」状態の気分を言葉で表すならば「ゆううつ、悲哀、寂しい、不安」でしょうか。不安のあまり、どうしようもなく焦ってしまって部屋の中をうろうろしてしまうようなことも時に経験します。
2. なんにも面白くない
「バラエティ番組を見ても全然笑えなくなった」「恋人と一緒にいてもなんにも面白くない」「あんなに好きだった音楽を聞いてもなんとも思わなくなった」というように、「うつ」状態になると、以前はあった様々な事に関する興味・関心がなくなってしまいます。
3. 意欲がなくなる
ゆううつな気分では、あまり外に出たい気持ちにもなれません。また、他の人と話すことも面倒くさくなります。このため、家に閉じこもりがちになり、口数は少なく、部屋の中で一人じっとしていることが多くなります。
4. 考えようとしても…
「うつ」状態になると人は「考えようにもなかなか考えが進まない」といいます。頭の回転がとても鈍くなったように感じ、いつも何でもなくやっていた仕事が出来なくなります(そのため「ぼけちゃったのでは」と病院に行く人もいます)。晩ご飯を何にするか、というような簡単なことも決められなくなってしまう、と言う人もいます。
5. 自分には何の価値もない
気分はずっと落ち込んで何も面白くなく、やる気も全然でない。このような状況が続いていると「自分には何の価値もない」と思いがちになってしまう方が多いようです。次第に「何の価値もないのだったらここにいても仕方がない、むしろ消えてしまって楽になりたい」と死を意識するようになります。また、なかには「価値がない」という考えがどんどんひろがって「自分の財産が全くなくなってしまった」「悪いことをしてしまった。警察に逮捕される」「自分は病気だからどっちにしても死ぬ運命だ」などと確信してしまうようになる方もいます。実際にはそうではないのですが、周囲の方がどんなに説得してもこの確信は変わりません。
6. どうしようもなく倦怠感
「心身一如」という言葉が示すように、気分が落ち込むと体も不調となってきます。まず、寝つきが悪くなります。やっと眠れたと思っても数時間で目が覚めてしまい、ベッドの中で悶々とするうちに朝が来ます。朝は気分は最悪で、食欲もでません。次第に体重は減り、頭も重い感じで肩こりもひどくなります。
こういった「うつ」状態がいちばんはっきり表れるのが、いわゆる「うつ病」です。「うつ病」では、明らかな原因がないことがふつうです。また、原因があるように見えても、それが解決しても「うつ」状態から抜け出せなかったり、本来ならば嬉しい出来事(昇進や仕事の完結)が原因のようであったりすることがあります。このような場合、「原因」というより「きっかけ」と考えたほうがすっきりするようです。
「うつ」状態は、「うつ病」以外でもよく見られます。代表的なのは….
1. 体の病気によるもの:甲状腺の機能が低下してしまうと、人は「うつ」的になります。その他のホルモンのバランスの乱れが、感情に影響を及ぼすことが知られています。
2. 脳の病気によるもの:脳腫瘍などで「うつ」状態となることがあります。
3. 薬の影響によるもの:体の病気の治療のために使っている薬で気分が沈みがちになることもあります。また、違法な薬も気分に大きな影響を与えます。
4. 性格が影響しているもの:悲観的・消極的に物事を見る方は「うつ」状態になりやすいようです。また、どうしても自分を好きになれなくて、いつも心の一部がすっきりしない、という方もいらっしゃるようです。
5. 悲しい経験によるもの:自分の伴侶や肉親を失ったりすることで気分が沈むことは多くの方が経験されているのではないでしょうか。
6. ほかの心の病気によるもの:様々な心の病気は気分に影響を与えます。
このように様々なことから「うつ」状態がひきおこされるのですが、いずれにせよ「うつ」状態になると、気持ち、そして体が不調となってくるために仕事や学業などに支障を来すようになります。この「うつ」状態とは何なのか、どのようにすればこの「うつ」状態を脱出することができるのかということについて、たくさんの人が研究し、いろいろなことが次第に分かってきました。興味のある方は以下のコラムを読んでみてください。
仕事熱心な人柄が評価され、多くの研究を任されるようになり、自分のやりたい研究を思う存分にやっていたあるとき、Tさんは上司に呼び出されました。「君のそのまじめなところは皆に見習ってもらいたい。ぜひ、研究だけではなく、部下を育ててくれないか」この一言で、Tさんはそれまでの研究職から一転して管理職になったのです。
まじめな性格から、管理職となってから、Tさんは自分の部下の面倒を一生懸命見ていました。争い事を好まない性格もあり、自分の部署がいつも穏やかでいられるように心をくだきますが、皆がいつもそう穏やかでいられるわけではありません。部下のなかには問題を起こす人がいました。いつもその部下のことで、上司にいやみを言われ、他の同僚たちにも「なんとかしてくださいよ」とつつかれ、Tさんは「部下がうまく育たないのは自分のせいだ」と自分を責めるようになりました。
そんなことが半年ほど続いた頃、朝、体がだるいことに気がつきました。今まではスッキリした気分で起きられていたのに鉛のように体が重いのです。家を出る時間になっても、「今日が休みだったらいいのに」と毎日思うようになっていました。体がだるいのに、夜になると妙に目が覚めてしまい、寝付こうとしても寝付けません。翌日にはさらに体がだるくなり、食欲も少しずつ細くなっていく、そんな日々が続きました。
そんなTさんを心配しながら見守っていた奥さんが「大丈夫なの?休んだ方がいいんじゃないの?」とたずねると、「俺は管理職には向いていない。研究だけやっていればよかった。この世からいなくなりたい」とボソッとつぶやきました。それを聞いて、あわてた奥さんは「あなた、病院に行って相談しましょうよ」といい、Tさんは精神科を受診しました。
うつ病に関しての全般的な説明は、ご本人向け、一般向けのコラムをご参照ください。
ご家族にわかっていただきたいことは、
本人は、けっしてなまけているわけではないということです。
うつ病という病気のせいで、やろうとしても、できない状態なのです。
本人が一番はがゆく思っていて、無理をして仕事、家事などを今までのようにこなそうとしますが、うつ病の場合、集中力、判断力が低下しているので、うまくいきません。
治療としてはなにより休養が大事です。
ストレス要因からはなれて、食事、睡眠をとることが必要です。
まず、本人が休めるように配慮していただいて、
仕事や家事などは、けっして無理をさせないでください。
仕事をやめるなど、人生における大事な決断は先延ばしにしたほうが良いでしょう。
主治医とよく相談をしながら、とにかくあせらず養生するよう、本人を支えてください。
お薬は、睡眠がしっかりとれるように、睡眠導入剤、抗うつ薬などが処方されます。
一部の薬では、吐気、便秘などの副作用がでることもあるので、本人にあう薬を医師、薬剤師と相談しながら、一緒に選んでいきましょう。
うつが良くなり始めたとき、また薬の飲みはじめに死にたくなるきもちが強くなることがあります。
ご家族は特に薬の飲み始めは注意して本人の様子をみていてください。
病院を受診するときには、付き添いをお願いしたいと思います。
外来で、本人のご家庭での様子を伝えていただくと、より適正な治療が行えます。
うつ病とは、
- 気分が落ち込む、冴えない
- やる気が出ない
- 食欲がでない
- 夜眠れない
- 集中力がない
- イライラしたり、不安になって落ち着かなかったり
などの症状が続く病気です。この病気になると、自分には全く価値が無いように感じたり、必要以上に自分を責めたり、また時には“自分なんていなくなってしまったほうがいいんじゃないか”といった考えにとらわれることがあります。人によって現れてくる症状は様々ですが、多くはここに挙げたような症状がみられます。
うつ病になるきっかけとしては、一概にコレと言い切るのは難しく、昇進で仕事の責任が重くなった、引っ越して慣れない土地に移り住んだ、治療中の病気がなかなか良くならない…など、いろいろです。他の人にとっては些細なことでも、当人にとっては大きな出来事と感じることもあります。
一般的に、7人に1人は生涯に一度はうつ病を経験すると言われています。うつ病ではきちんと休養をとっていただくことが何より肝心です。無理をしてはいけません。そして、うつ病は治療により良くなりますので、あせらず、じっくりと治療をすることが大事です。
