赤城高原ホスピタル 摂食障害の基礎知識
http://www2.wind.ne.jp/Akagi-kohgen-HP/
http://www2.wind.ne.jp/Akagi-kohgen-HP/ED.htm
病院のサイト
入院を含めた治療や、家族の対応など多岐にわたる解説
摂食障害の理解と治療のために
http://www3.grips.ac.jp/~eatfamily/index.html
患者、家族、専門家向けに分かれている
摂食障害を理解するために:拒食症・過食症が治る方法
http://sesshoku.seesaa.net/category/2591646-1.html
精神科医によるパンフレット
日本精神衛生会 心の健康シリーズ
http://www.jamh.gr.jp/kokoro/series/shougai1.html
下坂先生による解説
京都府精神保健福祉総合センター
http://www.pref.kyoto.jp/health/index.html
http://www.pref.kyoto.jp/health/health/health05_a.html
Dr.Nのホームページ
http://www.paragan.co.jp/mall/nahomi/
http://www.paragan.co.jp/mall/nahomi/sessyoku0.html
心身症のお話
http://www.biwa.ne.jp/~susumu55/
http://www.biwa.ne.jp/~susumu55/EA.htm
様々な心身症の説明 摂食障害も扱う
良いカウンセラー悪いカウンセラー カウンセリング情報サイト
http://2.csx.jp/~counselor/eatingdisorder
多くの精神疾患について解説されている
ひきこもりwithdrawal
ひきこもり(引きこもり)とは?
定義
ひきこもりとは、単一の病気や障害ではなく、何らかの理由で外出できない状態のことを一般にはさします。不登校、学校を中退、職場にいかない、失業後仕事を探さない、などで自宅、部屋からでないで閉じこもっている状態などを含みます。
精神的な病気によるものもあれば、社会生活でのストレスなどの影響などで、自宅、部屋からでず、学校、会社にいかないことです。斉藤環先生は著書の中で「社会的ひきこもり」を以下のように定義しています。
・6カ月以上、自宅にひきこもって社会参加をしない状態が持続
・ほかの精神障害がその第一の原因とは考えにくい
とされています。
厚生労働省の「社会的ひきこもり等への介入を行う際の地域保健活動なあり方について研究」での基準では、
1.自宅を中心とした生活
2.就学・就労といった社会参加活動ができない。していない
3.以上の状態が6ヶ月以上続いている。ただし、
4.統合失調症などの精神病圏の疾患、または中等度以上の精神遅滞を持つものは除く
5.就学・就労はしていなくても、家族以外の他者(友人など)と親密な人間関係が維持されてるものは除く、
が、社会的ひきこもりとされています。
以下には、生物学的要因・つまり精神科の病気で、ひきこもりになる場合について説明いたします。病気によるひきこもりは、治療によって回復する可能性がありますので、あてはまると感じたときは、精神科、心療内科の受診をおすすめします。
統合失調症:幻聴(たとえば、頭の中に人の声で命令されて「外にでるな」といわれる)、妄想(外にでると○○に殺されてしまう、だから外にでられない。監視カメラで見張られてるから外出できないと確信してしまう)また、病気のせいで意欲、気力がでず、外にでたがらないでひきこもりになることがあります。
うつ病、抑うつ状態:ゆううつな気分、意欲がでない、興味がでない、眠れず昼間ねてしまうため、外出が困難になることがあります。このため学校への不登校になることがあります。
強迫性障害:「外は不潔だから外出できない」など強迫観念といわれる考えによるものや、手洗い、確認などの強迫行為といわれる行動による、外出困難がみられます。
パニック障害:乗り物や会議、広場などで動悸や呼吸困難、息苦しさを伴う発作様症状、「また似たような発作がでるのではないか」という【予期不安】といわれる症状により、外出困難が生じることがあります。
摂食障害:やせ願望、肥満恐怖、無茶食い、食べ吐き、下剤の乱用などに起因する低体重、電解質異常などにより体力が低下し、物理的に外出できなくなりひきこもりになることがあります。い、また2次的に抑うつ状態を呈している場合。女性に多い病気です。
PTSD:強度な外傷的体験(トラウマ)の後で不安、恐怖、集中困難、不眠になり、ひきもりになる場合があります。
適応障害:何らかの強いストレス、学校や職場、生活環境の変化などに伴い、ひきこもりになる場合があります。
パーソナリティ障害:特に回避的、無為、自閉的なパーソナリティ傾向を伴うタイプの障害で、ひきこもりになる場合があります。
精神遅滞:一般的な知的機能の低下、それに伴う意志伝達、自己管理、家庭生活の障害、社会的―対人交流などの障害によって、ひきこもりになる場合があります。
その他広汎性発達障害、自閉症では社会性の障害、コミュニケーション障害のためひきこもりになることがあります。
これらの病気の可能性がある、と感じたら、精神科、診療内科の受診をおすすめします。
心理的な側面によるひきこもりとしては、心と心の交流をもてない―情緒的交流の困難によるひきこもりもいわれています。そのようなひきこもりには、たとえば、親子で関わりが少なく、親子の間で必要なコミュニケーションが殆ど成立していない場合があります。
思春期独特の「悩み」を何年も抱え続け、その結果ひきこもりの長期化がおきることがあります。たとえば本人の視野の狭さ、頑固さなど、思春期の考え方、自分中心的な構えの影響もあります。
ひきこもりの治療のために長期フリースクール、フリースペースなどに通って、そのような環境では人と付き合えるし、それなりに元気に過ごせるが、なかなかその状況から卒業できずに高齢化してしまうーこれはフリースクール症候群といわれ、近年問題とされています。
相談機関
医療:精神科、心療内科、小児科、産婦人科、内科
保健:保健所、精神保健福祉センター、市町村保健師
福祉:児童相談所
教育:教育センター、学校、市町村教育相談所
司法:思春期対策に対する窓口(電話・補導員)
があります。相談する方法を簡単に説明いたします。
医療機関:精神科、心療内科などでは薬による治療、精神療法といわれる医師による診察がうけられます。病院、診療所による診察は専門外来以外では時間が長くうけられないこともあります。また、小学校~高校生の方を診察できる児童思春期の専門家が少ないのが現状です。病院、診療所によっては臨床心理士の資格をもつ先生に「カウンセリング」がうけられます。この場合、専門的な相談がうけられることがあります。
保健所:保健所は地域の保健衛生活動を担当しています。精神保健に関する事業として、かっては精神障害者に対する相談、ケアが中心でしたが、現在では広くこころの健康全般に関する電話相談、面接相談など施行しています。もよりの保健所に是非相談してみてください。
精神保健福祉センター:都道府県と政令指定都市に設置、全国に60カ所以上あります。
電話相談、カウンセリングを行っています。近くに精神保健福祉センターがあるなら、是非相談をおすすめします。
児童相談所:いじめ、不登校、児童虐待など、18才未満の児童およびその家庭に関する問題についての相談をうけています。。児童福祉伺、精神科医などの職員による相談がうけられることがありますので、18歳未満の方は是非相談してみてください。保健所、精神保健福祉センターに紹介して頂ける場合もあります。
教育相談センター:18歳未満で学籍がある場合相談がうけられます。子どもや親からの、学校教育、いじめや不登校などに関する教育相談ができます。
婦人相談所:配偶者などによる家庭内暴力などに対する相談、一時保護をうけています。
民間支援団体:地域によっては様々な民間支援団体があります。
例)社団法人・青少年健康センター 不登校・いじめ・出勤困難・ひきこもりなど、青少年の心の問題に取り組む非営利の団体。電話やメールによる相談のほか、デイケア、社会参加支援、訪問相談など。北の丸クリニック(精神科診療所)と提携
親の会;自助グループ:地域の保健所、精神保健センターに紹介されることもあります。是非検討してください。
摂食障害(Eating Disorder)とは、おおまかにいうと「原因となるからだの病気や他のこころの病気がないのに、食べることに関連した異常(食行動異常)がみられる障害」を指します。思春期女性の発症がほとんどです。そこで一時は、思春期の病気とされていましたが、最近中高年になっても病気が続く人が増えています。
摂食障害には大きくわけて神経性無食欲症、いわゆる拒食症と、神経性大食症、いわゆる過食症の二つがあります。ほかにもただ食べ続けるだけの無茶食い障害や、ただ食物をチューインガムのようにかんでのみこまない、かみはき障害などがあります。これらは特定不能の摂食障害といわれています。
神経性無食欲症(Anorexia nervosa)は、①やせたいという強い願望、②体重が増えることへの病的な恐怖、③自分の体型や重さを感じる感じ方の障害、④標準体重の-15%以上のやせ、⑤無月経、が主な症状です。具体的には、骨と皮のようにやせこけていても平気で「やせてうれしい」「もっとやせたい」といい、毎日体重計に乗って体重が増えていないか確認し、心配した家族が食事をすすめても一切とらず、一杯のスープやダイエットのこんにゃくしか食べないといったケースではまずこの病気を疑います。この病気の恐ろしさは、身体の衰弱が進んでもそれを否定することで、結果として亡くなることもあります。
神経性大食症(Bulimia nervosa)は、①明らかに普通より多い食べ物を、一定の時間に、衝動的にコントロールできず食べるエピソード(むちゃ食いエピソード)を繰り返す②体重の増加を防ぐため、吐く、下剤を使うなどの行為を繰り返す③体重が増えることへの病的な恐怖、が主な症状です。神経性無食欲症と違って体重の著しい低下はないものの、常に体重のことと自分の評価を関連付けるため、うつ病や性格の偏りを合併しやすく、「こんなに太っている自分は許せない」といって自分を傷つけることもあります。
治療には、カロリーを点滴する身体的治療のほか、歪んだ食生活を修正する行動療法や、歪んだ自己イメージを修正する認知療法などを組み合わせて行いますが、いづれも専門の治療機関で行います。
摂食障害が起こる要因として、元来考えが硬く、小さい頃は「まじめでいい子」だった子が、思春期になってそれを演じきれなくなり、女性性と結び付けられやすい体型を病的に追い求めることで、成熟をしないでいようという願望が心理学的に説明されています。他にも現代のバランスの悪い家族環境や、やせていることを賞賛する社会環境なども要因としてあげられています。
この病気は産業革命期のイギリスではじめて報告され、現在日本をはじめ、世界中で増加しています。時代によって症状の形が変わり、先進国で多いことから、飽食時代の現代社会のひずみが反映されている病気といわれています。ようやく最近海外のファッションショーにおいて、やせすぎモデルの参加が禁止されました。しかしファッション雑誌には今日もやせすぎモデルの写真が掲載されています。この病気は私たちに「美しさ」や「食べること」の追求の意味を、深く考えさせます。
摂食障害では極端な「やせ」への願望、太ることへの恐怖、体型に関するともすれば歪んだ考え方、下剤や浣腸の乱用、時に体重の極端な低下、食べ吐きによる血液検査値の異常、女性の場合生理が止まるなどの身体症状を伴います。典型的には若い女性が、家族、学校、職場での挫折、ストレス、時には性的被害などにより拒食、過食、食べ吐き、などが出現します。家族に対して逆に自分の食事を食べるように強いることもあります。
このような行動に対して「本人のわがまま」と決めつけたり、説教をしたり、強制的に食べさせようとしたりすることは、その行動をかえって悪化させることもあります。
治療においては本人だけでなく、家族の協力が必要です。過去の失敗や問題をとりあげるよりも、現在、これから本人とどうしていくかを検討していくことが、本人の回復につながることが多いです。
治療としては精神科、心療内科を受診、通院治療、入院治療をうける、また心理士によるカウンセリングなどがあります。近年、後述する自助グループへの参加も、有効であった方々もいらっしゃいます。摂食障害について専門的に治療を行っている病院、クリニックは限られるので、もよりの保健所、または県の精神保健福祉センターに相談してみると宜しいでしょう。
本人が治療を望まない場合、ご家族が精神科、心療内科で相談を受けられる所もございます。ご家族のみでお悩みにならず、まずは相談してみると宜しいでしょう。
専門のスタッフがいる病院での入院治療は主に精神科、心療内科で行っていますが、著しいやせなど重症な身体合併症のため、時に心療内科以外の内科で治療を要することもあります。
体重や食行動異常の回復には、時に長い年月を有することもあります。あせらずに、病院、クリニック、カウンセリングの先生と相談しながらやっていきましょう。
摂食障害を専門に行う病院、クリニックの中では集団精神療法といって、専門家と、摂食障害の方々が集まり、話し合いながら治療をうけていくところもあります。また、近年自助グループといって、現在治療中の方々、昔摂食障害を患った方々で集まり、話し合いながら軽快した方々もいらっしゃいます。
Aさんは2人兄弟の長男として産まれました。父親はX県の県庁で働く公務員で、母親は中学校で英語教師をしています。成績は優秀で、東京都内の私立中学に合格し、越境して入学しました。しかし国語の時間、教科書の朗読の際に教師から「君は訛っているね。どこから通っているの?」と言われ、それからAさんは授業中先生に指されて答えることに激しい不安を覚えるようになってしまいました。さらに同級生との会話でも「訛っている」と言われることを恐れ、小さい声でボソボソとしゃべるようになってしまったため、「あいつはキョドってる」「暗くて何を考えているかわからない」と評判が立ち、イジメをうけるようになりました。
中学3年生からAさんは学校に行くことを拒否するようになりました。母親が理由を尋ねてもAさんは、「頭が痛いから」「体がだるくて熱っぽいから」と答えるのみで、週に一度程度しか登校しなくなりました。なんとか高校には進学したものの、すぐに出席日数が足らなくなり、数ヶ月でAさんは高校を退学しました。それまで休日は小学校時代の友人と遊んだりしていたのですが、その友人とも高校進学と共に疎遠となり、ほぼ毎日自室でTVをみたり、ゲームをして過ごす生活となってしまいました。両親はなんとか説得し、Aさんは近所の飲食店でのアルバイトを始めましたが、「失敗して怒られるのが怖い。高校中退はこの程度だと思われて馬鹿にされる。」などと言い、1ヶ月で辞めてしまいました。その後Aさんは近所の目も恐れるようになり、自室からほとんど出ることは無くなりました。一時力づくで父親が部屋から出そうとしましたが、Aさんは激しく抵抗したため結局それはかないませんでした。
それから5年、憔悴した両親は知人に勧められ、県の福祉課を訪れました。
A子さんは16歳の高校2年生です。両親は二人とも教師で、3つ下の妹がいます。A子さんは幼い時から妹の面倒をよく見ており、両親にとっては真面目な手のかからない良い子でした。冬休みが明け、当時交際を始めたばかりの彼氏に「あれ、少し顔丸くなった?お餅でも食べ過ぎたんじゃない」と言われ、また周りの友人に「あーもう幸せ太りなんだから」と茶化されました。A子さんは当時身長160cm体重56kgで特に太ってはいなかったのですが、その言葉に深く傷つき、その日からダイエットを始めることにしました。
A子さんはまず食事の量を減らし、ジョギングを始めることにしました。3ヶ月ほどで体重は51kgまで落ち、周囲からも「やせたね」「どうやってダイエットしたの?」などと聞かれうれしくなり、一層ダイエットに励むようになりました。しかしその後体重の落ちは鈍くなり、「どうしても50kgをきれない。もっと食事制限しないと」と考え、朝はヨーグルトのみ、昼はパン1つとし、夕食もあまり食べなくなりました。母親は心配してもっと食事を摂るように勧めましたが、「お母さんの料理はあぶらっこいの。そのせいで私は太っちゃったんだから」と反発し、妹の食事にも口を出してケンカとなることもしばしばとなりました。
その後A子さんの体重は落ちていきましたが、強烈な食欲に襲われ、大量に菓子パンやスナック菓子を買い込み、一晩で食べてしまうことがありました。そんなことが何度か続いた後、A子さんは「食べた分を吐いてしまえばいい」と考え、食事の後に自分の指を口に突っ込んで吐くようになりました。A子さんの体重は40kgを切るようになり、生理も止まってしまいました。心配した友人から「やせすぎで顔色も悪いよ。もうダイエット止めなよ」と言われましたが、A子さんは「まだ足とか二の腕太いから。こんな風になりたいの」と雑誌のモデルの写真を見せ、聞き入れようとはしませんでした。
それから数ヵ月後、A子さんは朝礼中に倒れ、近くの病院に運ばれました。A子さんの体と30㎏半ばの体重に驚いた医師は「栄養失調ですね、とりあえず点滴をしましょう」と告げました。しかしA子さんは「点滴にブドウ糖が入っている。太っちゃう、イヤだ」と頑なに拒否しました。その後A子さんは「摂食障害」と診断され、入院となりました。
パニック発作が何故起こるのかはまだはっきり判りませんが、どうやら人間に備え付けられている非常ベルが誤作動を起こしているのは間違いなさそうです。つまり、本来は十分に酸素が足りているのにも関わらず、どういうわけかからだが「酸素が足りない」と誤解してしまい、非常ベルを鳴らしてしまうわけです。それはちょうど溺れて空気が吸えないのと同じです。事実 パニック発作を体験した人は、「吸っても吸っても息が入ってこない」「今にも死んでしまいそうな感じ」だったと言います。つまり態にもどるのですが、「苦しくて死にそうだった」という強烈な体験は、決して忘れられません。そしてまたパニック発作になるのではないかと、多くの人が心配になります。やっかいなことに心配が続くと、パニック発作がまた起きやすくなります。つまり一回誤作動を起こした非常ベルは、誤作動を起こしやすくなってしまうわけです。こうしてパニック発作を繰り返すようになった状態をパニック障害といいます。
パニック障害はきちんとした治療が必要な病的な不安の代表です。以前はあまり病気と認識されていませんでしたが、幸い最近は多くの人に知られるようになり、早く治療が行われるようになりつつあります。
パニック障害リンク集
UTU-NET
うつ病の他、強迫性障害、パニック障害を扱うサイト
こころの病気のセルフチェックができる
「パニック障害教室」では症状、診断や治療法等一般的内容のほか、生活での注意点、周囲の人たちの対応について解説がある
しっておこう!パニック障害
http://www.azegami.com/panic/index.htm
症状、診断、原因、治療など
日常生活の注意点、家族や周囲の対応
パニック障害Poto Poto
一般論のほか、200近くの体験談
患者個人のHP
Dr林のこころと脳の相談室
http://www.so-net.ne.jp/vivre/kokoro/index.html
病気について分かり易く解説
多数のQ&Aでは、処方内容についてなど具体的な内容も多い
こころのくすり箱
うつ病、神経症を幅広く扱う
「こころの不安と病気」内にパニック障害の解説
簡潔な内容
医療法人和楽会
http://www.fuanclinic.com/index.html
一般的内容からコラム、エッセイ、論文集(医師向け)など パニック障害について幅広く解説している
Xさんは大学を卒業後、大手広告代理店に就職しそこで15年勤務した後、中小企業診断士などの資格を得て独立しました。40歳になった現在は企業コンサルタントとして精力的に新幹線や飛行機などで全国を飛び回り、忙しい毎日を送っていました。
ある日、Xさんは取引先へ新幹線で向かっている最中に突然激しい動悸に襲われました。数分ほどで動悸は治まり、Xさんは「最近寝不足だったからなあ」と考え、あまり気に留めませんでした。しかしその後度々動悸を自覚するようになり、不安に思ったXさんは内科の病院を受診しました。レントゲン写真や心臓の超音波検査、24時間の心電図を計測するホルター心電図の検査を受けましたがすべて『異常なし』と診断されました。
その後、Xさんの動悸は特に電車に乗っている時や家から離れた大通りなどで起こり、「心臓が止まって死んでしまうのではないか」という強い不安も伴うようになりました。そして電車やバスに乗る際に「また動悸が出るんじゃないか」と不安になってしまうため、仕事にも支障をきたすようになりました。
ある日、取引先へ向かう電車の中でXさんは激しい動悸、不安と息苦しさに襲われ立っていられなくなり、近くの救急病院に運ばれました。数十分後、動けるようになったXさんは、その病院の医師に対し動悸と強い不安に襲われ、呼吸が苦しくなってしまったこと、内科の病院で心臓の検査をしたが異常なかったことを説明しました。するとその医師はXさんに精神科への受診を勧め、数日後、Xさんは近くのメンタルクリニックを受診しました。
パニック障害とは、心臓疾患などの体の病気がないにもかかわらず、予期できないパニック発作が起きる障害です。パニック発作とは、以下のような症状が突然に出現することです。
・ 動悸
・ 発汗
・ 震え
・ 息苦しさ
・ 窒息感
・ 胸痛、胸部不快感
・ 嘔気、腹部不快感
・ めまい、ふらつき
・ 現実感の消失、離人症状
・ 自己制御を失うこと、または気がおかしくなることへの恐怖
・ 死の恐怖
・ 異常感覚
・ 冷感または熱感
パニック発作自体は人によってはまれに体験されることがあり、一般人口の約15%が一生に一度は経験すると言われています。パニック障害を持つ人は、パニック発作に加え、少なくとも1ヶ月間、再びパニック発作が起きるのではないかと心配したり、発作の結果起こるかもしれない出来事を心配したりします。このような心配は予期不安といわれ、社会的な機能低下を招きます。
パニック障害には広場恐怖を伴う場合が多く認められます。広場恐怖とは、そこから逃れられないような場所、状況に置かれることへの不安のため、そういった場所などを避けてしまうか、その場で苦しんでしまうことを言います。
パニック発作は始まると10分ほどで急速に症状が悪くなることが多く、恐怖や死・破滅の感覚が出現します。上述したような身体症状も出現し、どうしていいかわからず、混乱してしまうこともあるでしょう。こういった発作は、通常20~30分続きますが、1時間以上続くことはまれで、さらに言えば、死の恐怖にさらされてはいても、実際に死んでしまうようなことはありません。
治療としては、SSRIと呼ばれる抗うつ薬や、抗不安薬(ベンゾジアゼピン系薬物)などを用いた薬物療法が有効といわれており、症状に応じて他の抗うつ薬なども使用されることもあります。薬物療法以外の治療法としては、認知行動療法があり、単独で用いられることもあれば、薬物療法と併用されることもあります。
